- 「Google接続サービス」は、「GoogleのフリーWi-Fi」でセキュリティ保護された通信(VPN)ができるようにするアプリです。
- 海外(特に米国)では有用な機能のようです。
しかし、Googleは日本国内では まだフリーWi-Fiを提供していないので利用できません。 - PixelやNexusなど「Google製」のスマホ・タブレットにインストールされています。

キーワードは「VPN」。
「Google接続サービス」は、ちょうど au の「au Wi-Fiアクセス」アプリに似ている、と思いました。
1. Google接続サービスの更新は必要?
スマートフォンでアプリの更新をしていると、見慣れないアプリに気づくことがあります。
そのまま更新してもよいのですが、一体どんな役割をしているのか、ちょっと気になります。
今回は、「Google接続サービス」を見ていきましょう。

前回は「Android System Intelligence」を調べました。

「Google接続サービス(Google Connectivity Services)」は、公衆Wi-Fi 接続でのセキュリティを強化するためのAndroidコアサービスです。
アプリ情報を見ると、公衆Wi-Fi での通信をVPN接続で暗号化する「Wi-Fiアシスタント」がメインの機能です。

「Wi-Fi接続の速度が改善したりする」とありますが、Google VPNの接続を管理するだけで、どうも一般のWi-Fi接続には関係ないようです。

・Google接続サービス – Google Play のアプリ
Google LLCの提供するアプリで、Googleのスマートフォン・タブレットである、PixelやNexus にははじめからインストールされています。

Google 接続サービスは、Android による Wi-Fi などのネットワーク接続の管理を改善します。このアプリは、Project Fi、Pixel および Nexus のユーザーのみご利用いただけます。Google 接続サービスを常に最新の状態に保つことにより、最新の Wi-Fi ネットワーク機能をお使いの端末で利用できます。Google 接続サービスには、高品質な公衆 Wi-Fi に自動的に接続し、Google の管理する安全なバーチャル プライベート ネットワーク(VPN)にデータを転送することで接続を保護する Wi-Fi アシスタントが含まれます。
逆にいうと、すべてのAndroidスマートフォンにインストールされているわけではありません。
1-1. Google Fi はGoogleの通信事業

Google Fiって何?
ここで、聞き慣れないのが「Google Fi」ですよね。
「Google Fi(旧称:Project Fi)」は、Googleが米国で展開しているMVNOです。
MVNOは、いわゆる「格安SIM」の通信事業者のことです。


へー、Googleで携帯会社もやっているんだね。

Googleの「Google Fi」は、
ヤフーの「Yモバイル」のようなものですね。
基本的にはアメリカ国内向けのSIMサービスです。
「Google fi」は基本的にアメリカ居住者向けのサービスなので、アメリカ国内で受けとる必要があります。
格安SIM「Google fi」は日本で使える?料金プランなどを解説 | Passing Note.com
しかし、日本国内でもなんとか利用できるようです。
Amazon.comにアクセスして、商品検索窓に「Google Fi」と入力することで「Google Fi SIM Card Kit」という、SIMカードのパッケージが販売されているので、日本のアマゾンで購入するように日本の住所を入力して注文することで、日本への輸入購入が可能です。
【徹底解説】「Google Fi」が日本で使える!SIMの輸入も | Passing-Note.com
結論から言うと、Google(グーグル)の格安SIM「Google fi」は日本でも使えます。
日本で使用するエリアにもよりますが、Docomo(ドコモ)やSoftbank(ソフトバンク)回線をつかんで、通話はもちろん、5G対応機種であれば5Gでのデータ通信なども可能です。
格安SIM「Google fi」は日本で使える?料金プランなどを解説 | Passing Note.com
Google Fi は、米国内のMVNO。
1-2. Googleの公衆Wi-Fi
「Google 接続サービス」は、Google Fi の公衆Wi-Fi に接続する時にセキュリティ保護をする、というのが主な機能です。
「Wi-Fiアシスタント」を有効にすると、GoogleのVPNを経由して暗号化通信にします。

・Protect your online activity – Google Fi Help
ただし、これは日本国内では利用できないようです。
ややこしいのですが、Google FiのSIMは、日本国内でもモバイルデータ通信はできます。MVNOとして、他の事業者(ドコモやソフトバンクなど)の回線を借りるからです。
しかし、公衆 Wi-Fi 網は別です。
Google VPN に対応した公衆 Wi-Fi が日本には設置されていないのです。
実際に Pixel 3のWi-Fi設定を確認してみましたが、「Google接続サービス」のアプリ情報のスクリーンショットにある「Connect to open network」に相当する項目を見つけることができませんでした。

GoogleのフリーWi-Fiは日本にはなく、Google VPNも利用できない。
1-3. 不具合から見る Google接続サービス
Google接続サービスの不具合については、あまり国内では報告されていません。
しかし、海外ではGoogle接続サービスが原因で、モバイルデータ量やバッテリーが異常に消耗することがあるようです。

問題の解決方法として、Wi-Fi設定のVPNから「Google 接続サービス」を削除することが有効な場合が報告されていました。
Google 接続サービスの中心になる機能が VPNであることがわかります。
2. VPNに「Wi-Fiアシスタント」を追加する
ためしに、「Wi-Fiアシスタント」を有効にしてみました。
ホーム画面アプリによっては、「アクティビティ」といって、アプリ内の一つの画面をホーム画面に配置することができます。これを利用すると、通常起動できないアプリを起動することができます。
今回は、ホーム画面アプリ「Nova Launcher」を使って、試してみました。
ホーム画面に追加する「ウィジェット」から「ホームアプリ」から「アクティビティのショートカット」を選択します。ホーム画面に配置すると、アプリの中の「アクティビティ」を選択できます。

Wi-Fiアシスタントを有効にすることができ、日本語のメッセージが表示されました。

設定アプリから「ネットワークとインターネット」を確認してみます。
「VPN」には「なし」と表示されていますが、VPNの一覧に「Wi-Fiアシスタント」が追加されています。

ただし、Wi-Fiアシスタントの設定をみると、「常時接続VPN」が無効で「このアプリは対応していません」と表示されています。やはり、Google VPNの機能を利用することはできないようです。
3. Google接続サービスは動作していたのか?
Google接続サービスのアプリ情報からアプリの動作状況を確認してみました。

まず、「モバイルデータとWi-Fi」が「0 B」ということで、全くインターネットに接続していません。
「利用時間」を見ると、先ほどオンにした一回だけがカウントされていて、過去には一回も起動していません。
そして、アプリ権限の許可をみると、「位置情報」だけが「常に許可」されていました。
これらの動作状況を考えると、「Google接続サービス」は、位置情報からGoogle公衆Wi-Fiスポットを探して、VPNサービスを提供するもので、それ以外のWi-Fi接続そのものには関係していないようです。
実際に、「Google接続サービス」を無効にしても、問題なくWi-Fiに接続できました。

ということで、「Google接続サービス」は、Google VPNを利用しないなら、無効や削除にしてもスマートフォンの利用に差し支えないのではないか、と考えます。

とはいえ、理屈の上ではそうなのですが、やっぱりシステムアプリを削除するのは心配なので、私は残しています。

アプリのデータサイズが大きいわけでもないし、あまり削除するメリットも少ないよね。
![[iPhone]「au Wi-Fi アクセス」と「au Wi-Fi 接続ツール」の違いを比較した(フリーWi-Fiスポットにつなぐアプリ)](https://chiilabo.com/wp-content/uploads/2021/04/ScreenShot-2021-04-03-20.23.30-1024x418.jpg)

