消費税の仕組みが変わって、登録が必要になったんだけど、スマホでできるかな?
2023年(令和5年)10月1日から、消費税の仕入税額控除に対応した「適格請求書(インボイス)」を発行するには「適格請求書発行事業者」の登録を受けなければならなくなりました。
スマホで電子申請するには、e-Tax(スマホ版)を利用します。
マイナンバーカードを読み取ることができるスマホだと、手順通りにできるのですが、古い機種だと別端末で読み込む操作などが必要です。
今回は、マイナンバーカードによる「ログイン」と「電子署名」について、見てみましょう。
1. インボイス登録番号の申請手続き
事業者の登録番号と消費税額などを記入した請求書は、「適格請求書(インボイス)」とみなされます。消費税の納税額から仕入分の消費税額を控除するには、適格請求書を保存しなければならなくなります。
逆にいうと、もし登録番号を持っていないと、取引相手が消費税の納税額が増えてしまうことになってしまいます。取引相手から「適格請求書(インボイス)」の発行を求められることになります。
この登録申請は、ネットだけでなく郵送でもできます。
1-1. e-Taxでの電子申請の流れ
e-Tax(スマホ版)での電子申請では、(1)ログインして、(2)申請書を作成して、(3)送信する、というのが一連の流れです。
手続きのメインである(2)は申請の書類内容を理解していれば、操作自体は難しくないでしょう。スマホの操作で困るのは、「デジタル認証」がかかわる(1)と(3)の操作です。
2. ログインはマイナンバーカードから
まずは、「ログイン」画面から。
スマホの場合は「e-Taxソフト(SP版)」にアクセスします。「ソフト」といっても、ウェブサイトです。
2つ方式がありますが「マイナンバーカード」でログインします。
「マイナンバーカードの読み取り」ボタンを押すと、「マイナポータルAP」アプリに切り替わります。
カード暗証番号を入力してから、スマホにカードをくっつけると読み取りできました。
2-1. 「マイナポータルAP」が動作しないスマホの場合(2次元バーコード)
ぼくのスマホは古くて、「マイナポータルAP」アプリがインストールできなかったんだけど。
持っているスマホでマイナンバーカードを読み込めない場合は、家族などの別のスマホで代わりに読み込むこともできます。
結局、一台はマイナンバーカードを読み取れるスマホが必要なんだね。
別端末で読み取るためには、まず 2次元バーコードを表示させます。
「タブレット端末の方はこちら」のリンクは、マイナンバーカードを読み取ることができない端末用のリンクなので、スマホから表示しても大丈夫です。
次に「マイナポータルAP」がインストールされているスマホで、QRコードを読み取ります。
マイナンバーカードの読み取りできると、e-Taxソフト(SP版)のメニュー画面が表示されます。読み込んだ側のスマホは、マイナポータルの元の画面に戻ります(ログインされるわけではありません)。
この1年の間に専用ICカードリーダーに変わる方式として「2次元バーコード読取」が使えるようになったんですよね。
以前は、スマホの場合「JPKI利用者ソフト」というアプリでマイナンバーカードを読み込んでいました。
2-2. 利用者識別番号によるログインでは申請できない
ちなみに、マイナンバーカードを取得していない場合の方法で、「利用者識別番号によるログイン」があります。しかし、この方法を試したところ、うまく申請できませんでした。
e-Taxにログインはできたのですが、登録申請の手続きを始めようとすると、エラーメッセージが表示されます。
電子証明書が未登録のため、選択された手続きはご利用になれません。
右上のメニューからログアウトし、「マイナンバーカードによるログイン」を行ってください。
[OK]
申請書類を「正式なものにする」ための、電子署名にマイナンバーカードの電子証明書が必要だからです。
3. 申請フォームに入力する
画面下にスクロールして、「申請・納税」のメニューの中から、申請手続きを開始できます。
申請フォームに表示される順番に入力していくと、紙で作成するのと同じ内容をもれなく記入できたことになります。
4. 申請書に電子署名して送信する
申請フォームに入力できると、最後は「送信」です。ここで、送信前に「電子署名」が必要になります。
電子署名は、ログインでのマイナンバーカード読み取りと似ています。ただし、今度は 暗証番号ではなく電子署名用パスワードを入力します。
いわば「判子を押す」作業の電子申請版ですね。
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