- 偽レビュー組織のデータ流出により、Amazonで偽レビューが組織的に行われていたことが発覚しました(2021年5月6日)。
- Amazonの利用規約では偽レビューは禁止されており、関与した製品は販売停止になることもあります。
- レビューの信頼性の問題はAmazonに限らず広がっており、やらせレビューやステルスマーケティングなども横行しています。
1. 偽レビュー組織からのデータ流出
オンラインショッピングで購入するか判断に、「レビュー(使用者の感想)」を参考にすることは多いですよね。
しかし、「不自然な好評価」を見かけることも少なくありません。
なんと情報漏洩で流出したデータベースの中に、Amazon上で偽のレビューを繰り返す組織のデータがあったことが明らかになりました。
現地時間の2021年5月6日、セキュリティ製品のレビューサイトであるSafetyDetectivesが、Amazon上で偽のレビューを投稿する組織のデータベースがリークされていることを発見しました。
Amazonの偽レビュー組織が20万件以上の個人情報を含むデータベース漏えいで明らかに – GIGAZINE(2021年05月10日)
こういうところでも、情報漏洩の被害に合うのね……。
2. 偽レビューが理由で出品停止?
偽のレビューは利用者に誤った情報を与えるため、Amazonの利用規約でも禁止されています。
偽レビューに関係した場合、Amazonから出品が消されることがあります。
現地時間の5月10日にはAmazon上からTomtop、Aukey、Mpowといった人気アクセサリーメーカーの製品が削除されていることが明らかになっています。
Amazonに偽レビューを投稿する組織の存在が明らかになったのち人気AppleアクセサリーがAmazon上から消える – GIGAZINE(2021年05月11日)
3. レビューの信頼性
レビューの信頼性は、Amazonに限らず、いろいろなレビューサイトで問題になっています。
「口コミマーケティング(レビュー マーケティング)」という言葉があります。
双方向情報発信ができるインターネットの普及で、商品やサービスに関する一般消費者の口コミは、認知・購買を広める上で重要になりました。
利用者に口コミを促すキャンペーンが増えましたよね。
クラウドソーシング(外注斡旋)サイトでは、「口コミ」を投稿する「仕事」が出回っています。
しかし、利用していない人にまで、「口コミ」をさせるのはウソになってしまいます。
そもそも、「口コミ」に対して報酬を支払うことも、多くのサービスで禁止されています。
請け負った側も「やらせレビュー」として、規約違反になる可能性があります。
あるいは、SNSの有名人に依頼して、こっそり商品の紹介をさせる、「ステルス マーケティング(ステマ)」という手法も問題になっています。
このような手法が横行するのは、レビューによる評価が、商品の検索順位などの見つかりやすさ、売れ行きに直結するからです。
「レビュー(口コミ)」といっても、無条件で信じることができるわけではないんですね。
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