ウェブサイトにある問合せフォームは、質問事項や名前、返信先メールアドレス等を入力してから、送信ボタン押して完了します。
この送信した入力内容は、スマートフォンのメールアドレスを介して送信されているのでしょうか?
問合せフォームはメールではないので、送信時にメールアドレスは利用されません。
相手が返信するときには、入力した返信先メールアドレスを利用します。


ですので、問合せの返信先メールアドレスが間違えて入力してしまうと、返信がかえってきません。
例えば、スマートフォンからウェブサイトにアクセスして、問合せフォームに返信先にパソコンのメールアドレスを入力して、送信したとします。
このとき相手に伝わるメールアドレスは、パソコンのメールアドレスで、スマートフォンのメールアドレスは伝わりません。
問合せフォームとHTTPリクエスト
問合せフォームは、情報の送信にメール機能は使っていません。HTTPリクエストのPOSTメソッドという方法を使っています。
ウェブページを見るときには、必ずスマホから「このページをみたい」というリクエストがウェブサーバに送られます。これをHTTPリクエストといいます。


そういえば、ウェブページのアドレスは、先頭が http:// だね。
HTTPは、「HyperText Transfer Protocol:ハイパーテキスト通信規約」の略です。
「ハイパーテキスト」とは、リンクや画像で結びついた文章のことです。
つまり、HTTPリクエストは、「通信規約に従ったウェブページの表示依頼」ということになります。
ウェブサーバは、リクエストの中身を見て、ウェブページの情報を、送信元に返します。これは、メールアドレスではなく、IPアドレスという住所で指定します。
URLアドレスだけで送る方法を、GETメソッド。
URLアドレスに書き込み情報を付けて送る方法を、POSTメソッドといいます。
つまり、検索や投稿、問合せフォームなどでは、「このページの入力欄に、〜と入力して送信した」というリクエストが送られます。
問い合わせフォームは、送信されるとウェブサーバのデータベースに直接 内容が追加されます。相手が確認できるのは、データベースに入力されている内容なんです。
IPアドレスから個人を特定するには司法手続きがいる
ちなみに、アクセスログには、IPアドレスが残ります。
これで自分のスマートフォンが特定されそうな気がしますが、そう簡単ではありません。
これは、インターネットにどこからアクセスしたのか、というアドレスですが、電話番号のように固定ではなく、接続のタイミングで変動します。これは、プロバイダという接続業者を介してインターネットに接続しているからです。
IPアドレスだけでは、どのスマホか特定することはできません。
捜査機関などがプロバイダに情報開示請求すれば、その時間帯のアクセスログを見て契約者を特定することになります。


犯罪性がなければ、そうそう個人を特定できるわけではありません。
インターネットの世界では、個人の特定は基本的にアカウント・パスワードの認証で行っています。




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