1. MovieZilla Movie Makerをインストールしてみる
英語での製品名を確認すると、「MovieZilla Movie Maker 2021」と「Windows Movie Maker 2021」の両方があります。


別物なの?
それぞれのリンク先を確認してみました。
実行ファイルは違うようです。
あえて、飛び込んでみます(もちろん動作確認用のパソコンで)。
下の「Windows Movie Maker 2021」をダウンロードしようとすると、topwin-movie-maker.comにアクセスする際に、ブラウザから注意メッセージが表示されました。


セキュリティ証明書の有効期限がわりと最近 切れているようです。
それでもアクセスするとインストーラーをダウンロードできました。
もう一つの「MovieZilla Movie Maker 2021」はすんなりダウンロードできました。
1-1. 2つのインストーラー詳細情報
ダウンロードしたファイルを比べてみます。


おわかりいただけたでしょうか……
ほとんど一緒のインストーラーですね。どちらも著作権はTopWin Software Limitedにあることがわかりました。
予想では、「Windows Movie Maker 2021」の方はWindows Live Movie Makerのインストーラーかと思っていました。
1-2. “Windows Movie Maker 2021” のバージョン情報を確認する
緊張しながら、 “Windows Movie Maker 2021” をインストールします。


わざわざ販売サイトも用意されているので、いきなりウイルスということはないはず……

インストールできました。
「助けて(help)」→「私たちについて(about us)」からバージョン情報を見てみます。

MovieZilla.orgのサイトからダウンロードしたのですが、ウェブサイトが「topwin-movie-maker.com」になっています。
さきほどのダウンロード用のサブドメインはセキュリティ証明書が切れていましたが、こちらは特にエラーもなくアクセスできます。


このサイト、見た目は先ほどのMovieZilla.orgと違いますが、構成はほぼ一緒ですね。
いったんアンインストールします。

1-3. 「MovieZilla Movie Maker 2021」のバージョン情報を見てみる
もう一つの「MovieZilla Movie Maker 2021」もインストールしてみます。


同じ……?
実は、全く一緒ではありません。

よくみると、いくつかの箇所で「Movie Zilla」と表記されていることがわかります。
やはり、バージョン情報を確認します。


こっちは、ウェブサイトが「movie-zilla.org」なのか!
予想に反して、バージョンは「8.0.8.2」で共通でした。インストールのときに最新版にアップデートされているんでしょうか。
2. ウェブサイトのドメイン情報は?
ドメイン情報から開発元の手がかりがないか、調べてみました。
こちらがtopwin-movie-maker.comのドメイン情報です。

こちらがmovie-zilla.orgのドメイン情報です。

レジストラはともに name.com です。更新日が2019年12月10日など共通点がありますが、管理者の具体的な情報はわかりません。
3. 【まとめ】Windows Movie Maker と MovieZilla
ここまでの “Windows Movie Maker” についての情報をまとめてみます。
これらの情報を総合すると、もともとはWindows Movie Makerを中国でハックしたものが、そのまま発展したソフトなんではないか、と推測しています。
2014年4月にWindows XPがサポート終了したときに、中国国内では海賊版が利用され続けた、ということがありました。
Windows Movie Makerも、中国国内で独自の発展をとげたのではないでしょうか?
3-1. ESETは偽ソフトとしてアンインストールを推奨している
セキュリティソフト会社のESETによると、このようなソフトは偽物であり、削除とセキュリティソフトによるスキャンを推奨しています。
クリックするリンクと実際にダウンロードされたファイルが違ったり、よくわからない世界です。
インターネットは、いろいろな情報が混在しています。見えているものが正しいとは限りません。慎重に操作していきたいものです。
最後までお読みいただきありがとうございます。



